院長挨拶/理念・基本方針
院長挨拶

長谷川病院 院長
菰田 敬三
高齢化時代における医療法人明生会のMISSION
日本は諸外国に例を見ないスピードで高齢化が進行しています。65歳以上の人口は、現在3000万人を超えており2042年の3900万人でピークを迎え、その後も75歳以上の人口割合は数十年増加し続けると予想されています。このため厚生労働省は、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。それに伴い明生会では住まいとしてはサービス付高齢者住宅「陽だまりの家」、「ぬくもり」、医療は長谷川病院、訪問看護ステーション「ひまわり」、介護は施設としてはグループホーム「やすらぎ」「こもれびの家」、ショートステイ「そよ風の家」、在宅介護サービスとして訪問介護ステーション「ひまわり」などでサービスを提供しています。病院としては増え続ける高齢の入院患者様が退院して自宅で生活できるよう各々の患者様にあったサービスプランを効率よく提供できる体制を整えていく必要があります。
昨年から高齢者の入院の長期化に対応する病床として地域包括ケア病床ができています。この病床は地域包括ケアシステムの一環の一部で、基本的には高齢者が入院した場合、急性期病棟での治療は2-3週間とされているので治療が長引いた場合、その後2か月を限度として療養が続けられる病床です。高齢者の場合骨折後短期間でADLレベルが元の状態まで回復し在宅復帰が可能になるのも難しいし、肺炎で入院しても食べるようにならない場合もあり、入院の長期化につながっています。病院から在宅へ退院するには日常生活動作の自立が不可欠で、当院では入院当初からリハビリテーションの充実強化をはかっています。入院後食べられなくなる場合も多々あり、以前は施設へ移るために胃瘻からの栄養補給を選択される方が多かったですが、最近は一時的には高カロリー輸液をしても、最終的には90歳前後で食べなくなることが多く、高齢でもあり胃瘻まで作って延命はしたくない、7割の方は自然にいかせてあげたいという方が多くなりました。経口摂取が続けられるよう、食形態をいろいろ試して努力していますが、人生の最終段階における選択枝は増えてきました。入院が長引かないよう入院直後の退院困難者の抽出、入院後早期の多職種ケアカンファレンス、退院前カンファレンスを実施して退院支援・退院調整を行っています。高齢患者様が増える中、個々の患者様にあった医療・介護サービス提供ができるよう職員一同努力して参りたいと思います。
理念
長谷川病院の理念
患者さまやご家族の笑顔と安心を求めて
患者さまのご意志を尊重し満足していただけるサービス提供を心がけます
常に学び 考え 努力を惜しまず 医療・看護と介護の質の向上に努めます
地域全体の医療・保健・福祉の発展に貢献できるよう努力します
運営基本方針
1.患者様の安全確保
患者様が安心して医療・介護が受けられるよう、職員全員が医療の第一歩は患者の安全確保であると認識し、行動する。
2.患者様を中心とした対応
患者様に満足していただけるよう、ご希望やご意思を尊重して、医療・介護にあたる。
3.患者様・ご家族様への説明と同意
医療行為の実施にあたっては、十分な説明を行い、同意を得るように最善を尽くす。
4.病院の環境整備
患者様が快適に療養生活を過ごせるよう、環境整備に努める。
5.職員の研修
医療安全推進、接遇、感染対策などについて研修をおこない、病院の機能の向上をはかる。
6.地域に開かれた病院づくり
地域の保健・医療・福祉機関との連携をはかり、市民と地域に密着した医療・介護サービスをめざす。
7.健全な病院運営
効果的な運用を図り、健全経営の確保に努める。
効果的な運用を図り、健全経営の確保に努める。